
生成AIの使い方 — 要約・メール・議事録を任せるための、プロンプトの型と実例
生成AIに興味はあるけれど何から試せばいいかわからない、あるいは一度使ってみて「思ったのと違う」で止まっている。この記事は、その両方をまとめて解消するために書いています。
最初に何を任せるか、なぜ狙ったとおりに書いてくれないのか、どう指示すれば変わるのか。そのまま貼って使えるプロンプトと、送る前に必ず確認すべきことまで通しで置いておきます。
まず、この5つから始める
いきなり難しいことを頼む必要はありません。効果が出やすくて失敗しても困らない用途から入るのが早道です。
1. わかりにくい文章の要約
長いニュース記事や資料を「3行で要約して」と頼むだけ。読むかどうかの判断が数秒で済みます。全文を読む前のふるい分けに使うのが一番効きます。
2. メールや返信の下書き
「こういう内容を、こんなトーンで伝えたい」と伝えるだけで、たたき台ができます。ゼロから書き始める心理的な負担がなくなるのが大きい。
3. 調べ物の壁打ち相手
検索が苦手なのは「そもそも何を調べればいいかわからない」段階です。曖昧なまま相談できるのが生成AIの強みで、方向性が定まってから検索に戻ると早い。
4. アイデア出し
企画、贈り物の候補、旅行プラン。「5つ挙げて」のように数を指定すると、比較しやすい形で返ってきます。
5. 文章の校正・言い換え
書いたものを「もっと丁寧に」「もっと簡潔に」と指示するだけ。人に見せる前の一手間として使えます。
まずは今日、メールの返信か、気になっているニュースの要約から試してみてください。
「なんだかしっくりこない」の原因は3つ
使ってみて期待外れだった、という場合、原因はたいていこの3つのどれかです。
- 指示が抽象的すぎる(「いい感じに書いて」)
- 誰に向けた文章か伝えていない
- 期待する長さ・形式を指定していない
生成AIは、こちらの頭の中にある前提を読めません。「社外向けだから丁寧に」「1画面に収めたい」といった条件は、書かなければ存在しないのと同じです。
プロンプトの型:役割・目的・読み手・形式
うまくいく指示には、だいたいこの4つが入っています。
- 役割 … 「あなたはベテランの編集者として」など、立ってほしい立場
- 目的 … 何のためにこの文章が必要か
- 読み手 … 誰が読むのか(社内向け/初心者向け/専門家向け)
- 形式 … 長さ、箇条書きか文章か、トーン(フォーマル/カジュアル)
全部を毎回入れる必要はありません。うまくいかなかったときに、この4つのうち何を書いていなかったかを確認する、というチェックリストとして使うのが実践的です。
Before / After
うまくいかない例。
ブログの紹介文を書いて
改善した例。
生成AIの活用法を紹介するブログの紹介文を書いてください。
読み手は副業に興味がある会社員です。
親しみやすいトーンで、150文字程度でお願いします。
読み手(副業に興味がある会社員)、形式(親しみやすいトーン、150文字)を足しただけです。情報量が増えるほど、狙った出力に近づきます。
そのまま使えるプロンプト集
自分の状況に合わせて書き換えて使ってください。角括弧の部分を差し替えるだけで動きます。
会議メモを議事録にする
以下は会議の走り書きメモです。
「決定事項」「次のアクション(担当者・期限つき)」「保留事項」の
3つの見出しに分けて整理してください。
[ここにメモを貼り付け]
長い資料を要約する
添付した資料を、要点3つと結論1行にまとめてください。
専門用語は簡単な言葉に言い換えてください。
断りのメールを柔らかく書く
以下の依頼に対して、丁寧にお断りするメールの下書きを作ってください。
今後もやり取りを続けたい相手なので、関係を悪くしない言い回しにしてください。
[依頼内容]
対応するが時間がかかることを伝える
以下のメールに対する返信の下書きを作ってください。
・依頼には対応できるが、来週以降になる旨を伝える
・丁寧だが堅苦しすぎないトーン
[受信したメール本文]
文章のトーンを変える
この文章を、社外向けのフォーマルな文体に書き直してください。
切り口の違うアイデアを出す
[テーマ]について、ターゲットは[誰]です。
切り口の異なるアイデアを5つ、それぞれ一言の説明付きで出してください。
議事録は「メモ→整形→確認」の3段階で
議事録づくりは、生成AIを入れると手順そのものが変わります。
1. 会議中はメモを取ることだけに集中する
きれいな文章にする必要はありません。決定事項、発言者、気になったキーワードを箇条書きで書き殴るだけで十分です。整形は後でやる、と決めてしまうと会議に集中できます。
2. 整形してもらう
上の「会議メモを議事録にする」プロンプトを使います。
3. 自分の目で確認する
ここが一番大事です。生成AIは、聞き取れていない前提を補えません。 数字、固有名詞、担当者名は必ず自分で確認してから共有してください。もっともらしく整った文章になって返ってくるぶん、間違いに気づきにくくなります。
送る前に確認すること
効率化の話をしたので、逆側も書いておきます。
- AIの文章をそのまま送らない。 必ず一度自分で読み返す
- 社外秘や個人情報の扱いに注意する。 何を貼り付けたかは意識しておく
- 相手との関係によっては、AI感が強すぎる文章にならないよう調整する。 きれいすぎる文章が、かえって距離を感じさせることがあります
一発で決めようとしない
最初の出力を完璧に求める必要はありません。「もっとカジュアルに」「ここを詳しく」と追加していくほうが、結果的に早く着地します。
一度きりの依頼ではなく、壁打ちの相手だと思って使うのが実践的です。最初から完璧な指示を考えようとして手が止まるくらいなら、思いついたことをそのまま聞いてしまったほうが早い。
慣れてきたら
同じような指示を毎回書いているなら、それは自動化できます。
- 繰り返す文脈は ClaudeのProjectsとMemory に覚えさせておくと、毎回説明し直さずに済みます
- 調べ物を任せるなら リサーチの実践的なやり方 に手順をまとめています
- プログラミングを任せる段階になったら Claude Codeでできること が入り口になります