Claudeの最新モデル、結局何が違うのか?Fable 5・Opus 4.8・Sonnet 5・Haiku 4.5を整理
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Claudeの最新モデル、結局何が違うのか?Fable 5・Opus 4.8・Sonnet 5・Haiku 4.5を整理


Claudeを使っていると、Fable 5、Opus 4.8、Sonnet 5、Haiku 4.5と、モデル名がどんどん増えていって「結局どれを使えばいいの?」と迷うことがあると思います。実はこのブログ自体、Claude Codeという開発ツール経由でSonnet 5に書いてもらっている記事も多く、日常的にはSonnet 5とHaiku 4.5が身近な存在です。一方でOpus 4.8とFable 5は「名前は知っているけど、具体的に何に使うものなのか実感がない」という人も多いはず。今回はこの4つを、実際の活用事例まで踏み込んで整理してみます。

4つのモデル、ざっくりした立ち位置

Anthropic公式の位置づけを整理すると、こうなります。

モデル立ち位置速度
Fable 5長時間稼働するエージェント向けの最上位モデル遅め
Opus 4.8複雑なコーディング・エンタープライズ業務向け中程度
Sonnet 5速度と知能のバランスが良い標準モデル速い
Haiku 4.5最速で、フロンティア級に近い知能最速

大まかに言うと、**上に行くほど「賢いが遅くて高い」、下に行くほど「速くて安いが、それなりの複雑さまで」**というトレードオフになっています。ここからは、それぞれが実際にどう使われているのかを見ていきます。

Haiku 4.5:スピード重視の縁の下の力持ち

Haiku 4.5は「最速でフロンティア級に近い知能」という位置づけで、実際の導入事例を見ても「表には出ないが大量にこなす」という使われ方が目立ちます。

  • カスタマーサポート・チャットボット: 導入企業では応答時間が3秒から1秒未満に短縮されたという報告があり、リアルタイム性が求められる会話用途で威力を発揮しています
  • マルチエージェント構成でのサブタスク処理: Sonnet 5のような上位モデルが計画や難所の判断を担当し、Haiku 4.5がその配下で大量のサブタスクを並列にこなす、という役割分担が公式にも提案されています。実際、この記事を書く過程でも「Webページの内容を一旦要約する」ような軽い下処理には、裏側で高速な小型モデルが使われています
  • 大量ドキュメントのQA処理、ログ分析、コード補完: IDEでの入力補完や軽量なリファクタリング支援など、量が多くスピードが求められる作業全般

Haiku 4.5はこのシリーズで唯一「拡張思考」に対応しているのも特徴で、軽量ながら一手間考える必要がある場面にも対応できます。「安くて速いが、それなりの精度」ではなく「速さが最優先の場面での実務レベルの精度」というのが実態に近いようです。

Sonnet 5:普段使いの標準モデル

Sonnet 5は「速度と知能のベストバランス」というポジションで、claude.aiのFree・Proプランのデフォルトモデルにもなっています(Max・Team・Enterpriseプランでも利用可能)。つまり多くの人が特に意識せず日常的に使っているのが、実はこのSonnet 5です。このブログの記事も、Claude Codeというツール経由でSonnet 5が下書きの土台を作っていることが多く、まさに「普段使いの主力」という実感があります。

具体的な強みとしてよく挙げられているのが以下の点です。

  • コーディングでの「brownfieldコード」への強さ: 一から作る新規コードよりも、レースコンディションや隠れたテスト、誰も触りたがらない既存コードの改修で真価を発揮するとされています。表面的な症状を場当たり的に直すのではなく、不具合の本当の原因まで遡って恒久的な修正を行う、という評価がされています
  • エージェント的な自律性: 「これまでで最もエージェント的なSonnet」と位置づけられており、ブラウザやターミナルといったツールを使いながら計画を立てて自律的に実行する能力は、数ヶ月前ならもっと大きく高価なモデルでないとできなかったレベルとされています
  • 法務調査・分析、保険業務など専門領域: 法務調査では価格対性能比の良さから移行がしやすいと報告されており、保険業界でも新規契約の受付や事故受付、損失明細の処理など既存システム上でそのまま高速に正しい判断を下せると評価されています

Claude Codeでの実務効果として、レガシーコードのリファクタリングで実装時間50〜60%削減、テストコード生成で70%削減、バグ調査で60%削減といった数字も報告されています。日本国内でもみずほFGや楽天など大手企業が業務活用しており、特別な事情がなければ、まずSonnet 5から試してみるのが実用的です。

Opus 4.8:込み入った仕事を最後まで走り切らせる

Opus 4.8は「複雑なエージェント型コーディングとエンタープライズ業務向け」で、Anthropic公式も「迷ったらまずこれを試す」モデルとして案内しています。具体的な事例を見ると、次のような場面で違いが出ています。

  • 長時間・並列ツール呼び出しのコーディングエージェント: 前のバージョン(Opus 4.7)では途中で迷走していたリファクタリング案件が、Opus 4.8では素直に完走するケースが増えたと報告されています。数時間走り続けるエージェント作業でも一貫した品質を保ちやすくなったとのことです
  • 大規模データ処理パイプラインのオーケストレーション: 複数の処理ステップを中断なくつなげて回す用途
  • 金融ワークフロー: 投資研究や決算分析で、複雑な情報源を高精度で読み取り、レポーティングサイクル全体を通じてコンテキストを保持する能力が向上
  • ベンチマーク面でも、エージェント型コーディングの指標であるSWE-bench Proで69.2%(前バージョンは64.3%)を記録しています

つまりOpus 4.8は「単発の質問に答える」というより、「数時間かかる込み入った作業を、迷走せず最後まで一貫してやり切る」場面で真価を発揮するモデルのようです。

Fable 5:数日がかりの大仕事を任せる最上位モデル

Fable 5は「長時間稼働するエージェント向けの次世代インテリジェンス」という位置づけで、4モデルの中で最も高価(Opus比で2倍の料金)かつ低速です。ただ、実際の事例を見ると、その分野では他のモデルとは次元の違う結果を出しています。

  • 大規模コード移行: Stripeの事例では、5000万行のRubyコードベースについて、本来なら2ヶ月かかる移行作業を1日で完了させたと報告されています
  • 開発者による実地検証: 著名な開発者Simon Willison氏が約5.5時間かけて検証した際、「ビースト」と表現するほどの性能を確認しています。MicroPythonからフルPythonへの移行では、複雑な技術的課題を自動的に特定・解決し、実行可能な成果物(13.9MBのホイールファイル)を生成。オープンソースの管理ツールへのユーザー承認機能の追加では、ほぼ単独でバージョンを完成させました。ただしこの検証だけで1日あたり$110.42のコストがかかったとも報告されています
  • 知識の深さ: 同じ質問(自身のオープンソースプロジェクト一覧)をした際、Opus 4.8は限定的な回答だったのに対し、Fable 5は数百のリポジトリを認識していたとのことです
  • 金融・分析業務: Hebbia Finance Benchmarkでは文書推論・図表解釈・問題解決で大幅に向上、IMCの取引分析評価でもほぼ全項目でトップスコア
  • 視覚認識タスク: 科学論文からの詳細な数値抽出、スクリーンショットからのWebアプリ再構築、従来モデルが失敗していたゲームの完全クリアなど

一方で重要な注意点もあります。公式の案内でも「長時間・複雑・自律的、あるいはドキュメント集約的な業務」でこそ利点が出るのであって、短時間で範囲が明確なタスクにはOpus 4.8やSonnet 5、Haiku 4.5の方がはるかに費用対効果が良いとされています。またサイバーセキュリティや生物化学関連の依頼は拒否され自動的に別モデルにフォールバックする仕組みや、30日間のログ保持が必須になる点も、導入を検討する際は押さえておく必要があります。

使い分けの目安

  • とにかく速く、大量の軽い作業をさばきたい → Haiku 4.5
  • 普段の相談・作業のほとんど → Sonnet 5
  • 数時間かかる込み入ったコーディングや業務プロセスを、迷走せず任せたい → Opus 4.8
  • 数日がかりの大規模プロジェクト(大規模移行、深い調査、ドキュメント集約作業)を任せたい → Fable 5

なお、ここで紹介した価格・速度の違いは開発者向けAPIの話が中心です。claude.aiで日常的に使う場合は、まずSonnet 5を標準にしつつ、内容の複雑さに応じてOpus 4.8を試す、というくらいの感覚で十分だと思います。Fable 5は強力な分コストも重いので、「数日仕事の大仕事を任せたい」という具体的な場面が来るまでは、無理に使う必要はなさそうです。